林業

林業の魅力とは

今まで、林業の必要性(人間と自然の共生、環境面、現在の山林の放置された状況)については考えてきました。

しかし、魅力についてはあまり考えたこともなく、聞かれて言葉が詰まってしまったので、改めてまとめてみたいと思います。

ちなみに、あくまで個人的に感じる林業の魅力です。

大自然の生物多様性

大自然の魅力が前提にあるようにおもいます。

40億年の地球の歴史の中で作り上げられた大自然の様々な生物の調和的なシステムはまさに奇跡ではないでしょうか。

山林を例にとってみれば、木々や草、微生物、ウイルス、動物が、エネルギー源の太陽光、二酸化炭素を使い、命を循環させています。

植物が太陽光で二酸化炭素から炭素として生物に使用可能なエネルギーに変換し、それをあらゆる動物が利用します。

木の根には、菌根菌が共生し、互いの利益を享受し、木の実は動物の糧となり、実を採取される代わりに種子の移動のメリットがあります。また、一つの種の木が占有できないよう、昆虫、寄生虫、ウイルス、細菌により増殖に対する圧力を受けます。これらは基本的に老いて弱った木、親木の下の稚樹に作用します。これらの昆虫などは、他の種の木が存在することにより、その木に関係する動植物、微生物類に影響されます。このような関係の中で、森は多種が共存する豊かな自然を作ってきました。

すべての生物が絶妙なバランスで、環境の変化に対応しながら、様々な種が共存してきたのです。

人間と自然の関係

宗教、地域によって異なりますが、今までの歴史では、人間が自然を支配することが重要事項としてとらえられてきたと思います。

自然が人間にもたらす恩恵への理解が乏しかったことが一因としてあると思いますが、

ダム、コンクリートの堤防、人口単一種造林の放置など様々な人間の利益となるとされているものが、自然のシステムを壊し、その結果、多様な生物の共生関係を破壊し、思いもよらぬ負の結果をもたらしています。

森林に関するものだけでなく、海、平地などあらゆるところでこのような問題はみられると感じます。

しかし、近年は地球環境の重要性が見直されてきています。

このような動きが、単純に人間と自然のよりよい共生が人類にとってメリットであることと他に、いろいろな思惑があるかと思いますが、科学の発達により、どのような自然の状況が最も人間にとって最適であるか分かってくるであろう期待と、これが、人間が自然の一部として調和するように関わってきた文化が見直されることを期待しています。

また、科学の発達により、今までにない自然との関わり方も出てくると思います。どのようなものであれ、本来の多種共存の自然の状態が、人間にとっての最適解であり、人間の文明との共存は可能になってくると信じています。

問題だらけの林業

現状の林業は、戦後の拡大造林の結果、森林全体の4割が人工林で、ほとんどが単純林で構成されています。

戦時需要により、天然林が多く伐採され、その後の復興によりスギ、ヒノキ、カラマツなどが植林されてきました。

しかし、グローバル化により、海外の安い木材が入るようになり、国産材は価格競争に負け、衰退していきました。

利益を生み出さなくなった山林は放置されるようになり、本来の山林が持つ水源涵養能力(単純林はそもそもこの能力が低いといわれています)が失われ、地盤を支える力も低下し、洪水や土砂崩れなどを危険性を高めました。

そもそも、日本の地形に合わない大型作業道の敷設や皆伐などの施業方法も同様に、これらの力を奪い、災害の危険を高めているといわれています。

林業とは関係ないですが、自動車道や、コンクリートの堤防など、地下水脈の遮断も、地下の水を滞らせ、地力の低下や、治水能力を奪い、木の成長に影響を及ぼします。

見据える未来とのギャップ

過去、日本においては、人間は自然と共生してきたように思います。

山林についても同様で、人間の自然に影響する力の大きさがさほどなかったこともあるかと思いますが、木が重要なエネルギー源であり、資源であったことを考えると、観察力の優れた日本人は、結果的に上手くバランスを持って活用してきたように思います。

明治維新以降の日本における産業革命から今日まで、エネルギー源の変換、機械化による生産性の向上により、バランスが失われ、同時に自然支配の思想なのか、自然の機能を理解しないまま、対症療法的になり、乱暴な言い方ですが、地球にとってのガンのような存在になってしまったと思います。人間にガンが蔓延するのも、同じ構造であり、フラクタルではないかと思います。

本来自然の持つシステムへの理解が進んできた現在、このシステムのバグになっているのは、私たちの仕業であり、また、これを改善し、このシステムに合わせたオブジェクトを作り出せるのも私たちしかいません。

この大自然のシステムにはおそらく目的は存在しませんが、目的を持ったシステムの管理も、破壊したシステムの修復も私たちの責任です。

現状の問題点が科学的に明らかになってくることにより、科学信仰の現在は広く認知されますが、経済至上主義が邪魔をしています。

一方、SDGsにより、経済発展と環境保護の両立を図ろうとする動きもあります。

SDGsのいい悪いはともかく、これをうまく活用しない手は無いかと思います。

私の目標は人間の文明を多種共存の自然に組み込むことですが、SDGsなどを起点とした人間の向かう未来と、ある程度はっきりしたように感じる現状とのギャップは、決して暗くはないと個人的には感じています。

改めて考える林業の魅力

ここまでが私のモチベーションの前提となる、林業の状況だと思います。

私にとっての林業は、山との共生そのものなので、山から得られる利益に関するものはすべて林業です。

そもそも、山が好きで、そもそも自然が好きです。山で育ったので多分、山が好きなんだと思います。

なぜ好きかってことは、そう感じるからとしか言いようがありませんが、私の個性で波長が合うんだと思います。

そして、もっとうまくできるんじゃないかと思うからです。何故か林業に関しては。

この問題だらけの、この奇跡のような大自然に、自分の一部であり、自然の一部と感じる森に魅力を感じています。

shimiten

長野県の二児の父です。自分や家族の為になればと、興味を持ち、調べ、自分で考えた結果などブログに残していこうと思います。 これを読む全ての人に何かのお役に立てれば幸いです。 コメントなどはあればTwitterにてお待ちしています!

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